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活動レポート

DAY2|レポート|基礎講義①地域プロジェクト概論【STAND IBARAKI 2022】

はじめに、茨城移住計画代表の菅原広豊さんより、どのように地域でのはじめの一歩を踏み出したのか、どのようなコンセプトをたて、実現に向けてどのようなアクションを起こしたのかを伺いました。

次に、同じく事務局の久松信介さんより自分の強みを活かした事業コンセプトの作り方について学びました。

最後に実例として、結城市で、人と街を結ぶ『結いプロジェクト』発起人の飯野勝智さんと野口純一さんにスモールステップでの仲間集め、まちを巻き込むチームビルディングの方法について学びました。

開催概要

<日時>
2022年9月14日(水)19:30~21:30/オンライン

<講師>

◎菅原 広豊さん
茨城移住計画 代表/常陸frogs organizar

1984年生まれ。秋田県秋田市出身。茨城県日立市在住。茨城移住計画代表。人それぞれに合った適切な人と場のマッチングを強みに、地域のコネクターとしてプラットフォームを作り、茨城県内だけではなく県外も含め多種多様な人をつないでいる。2020年4月に独立。

◎久松 信介さん
くまつ環境教育事務所

結城市出身。大学入学を機に上京し就職。カナダ→静岡→新潟を経て2016年にUターン。自然体験、グリーンツーリズムを提供する個人事務所設立。手作りハンモック教室、自然遊び教室、フリーペーパーの発行、野外イベントなど開催。

◎飯野 勝智さん
NIDO一級建築士事務所代表

茨城県結城市在住。建物だけでなく街全体を建築のフィールドと捉え幅広く活動を展開。2010年人と街を結ぶ「結いプロジェクト」を結成。地域や風土に根ざした暮らしのかたちをシンプルに提案する。2021年一般社団法人MUSUBITOを野口氏と設立。

◎野口 純一さん
結城商工会議所 経営指導員

茨城県境町在住。アパレル企業から転職し結城商工会議所へ入所。2010年人と街を結ぶクリエイティブチーム「結いプロジェクト」を結成し、結城を舞台にした様々な活動を通して、代謝に繋がるチャレンジしやすい土壌(街)づくりを行う。 2021年一般社団法人MUSUBITOを飯野氏と設立。

講義内容をレポート

菅原さんのお話

▼はじめの一歩と、想いの実現するために起こしたアクションとは

2013年から『会社でも学校でも学べない地域の学び場』をコンセプトに地域での活動をスタートする。

・自分がやりたいことを駅ですれ違った人、周辺の塾や飲食店にプレゼンを重ねる。

・イベント宣伝のチラシを配る。

・地域の情報をリサーチ、足を使って調べる。

・月1〜2回のイベントを実施。

はじめの一歩を進める上で「リサーチ力」、「現地に足を運んでいるか」、そして「自分自身の想いをプレゼンできているか」この3つが大切だ、と地域活動に向き合ってきた菅原さん。

▼マインドセット:成功までは一本道

失敗を小さく・早く・沢山する。失敗から学び成長する。

早く失敗することで高いところまでいけるので、まずは誰かとやってみる、自分ではじめてみること。

成功するまでは一本道。失敗は目の前にあるから成功を掴むにはチャレンジするしかない。

久松さんのお話

コンセプトの作り方

・自分の強みの見つけ方

ストレングスファインダーなどで見つけるのも一つの手。強みは磨かないと才能にはならないので経験を積んで才能を磨いていくことが大切。

・地域資源・お困りごとの2つの見つけ方

①鳥の目で俯瞰する

 歴史的にはどんな街?

 地理的には?

 今と昔で変わったことは?

 変わらないアイデンティティは?

郷土史、地方新聞、統計データ、地理データなど活用できる。

②虫の目で主観する

 人に会おう

 まちであそぼう

 歩こう

複眼的にまちを体験すること、いろんな立場の人に出会うことでプロジェクトの精度を高められる。

飯野さん・野口さんのお話

プロジェクトのはじまり、メンバーの集め方

人と街を結ぶ「結いプロジェクト」は飯野さんと野口さん、2人揃ってスタートしたプロジェクト。それぞれ想いがある中でやりたいことの共通点の合致、ビジョン共有をきっかけにプロジェクトつくりがはじまった。

一つのことに向かって熱くなれる仲間を見つけるためのポイント2つ。

①メッセージ(結い)

二人だけではできないからみんなに手伝ってもらい、一つのことを成し遂げよう。

チームを作ろうと思った時に、みんなでやろうよという形が作れないかと考え、結城らしい「結い」というメッセージを伝えた。

②キャラクター(多様な職種)

地域でプロジェクトを作るときには、個性・キャラクターを持った仲間をスタートのタイミングで見つけるということ。

街を巻き込むチームビルディング

・街全体を活用したマルシェイベント『結い市』

 半年間かけて街と出展者との顔合わせ、お互いが理解できる関係性を構築する仕組みを作る。ヒトとマチを繋ぐプロセスを丁寧に踏むことで、結城のまちの意識が少しずつ変わってきた。

・街を巡るライブサーキット型の音楽イベント『結のおと』

 出演者さんも含めて街のアクションの一つとして「みんなでつくる」ことをコンセプトに。

出て欲しい方には全員に会いに行き、説明し共感してもらう。忙しくても面倒だとしても後回しにせず時間をかけて顔合わせたコミュニケーションをすることを欠かさない。

10年間、街の人と向き合い、関係性をつくり、向き合い続け、理解を得ることで自由なことができ、芽が出てきたと感じている。(いきなり大きなことはできない。)

好きなことという起点から行動を起こして形にすることからはじめ、継続することで強みが形として見えてくる。チームをつくる上でも仲間と目標値を一緒につくるとゴールは見えてくる。

最後に

はじめの一歩を踏み出すことは勇気がいること。今回お話いただいた3組に共通していることは、一歩踏み出したことをきっかけにトライアンドエラーを繰り返し継続していくことで道を開いていったということ。これから活動をはじめ、広げていくためにも、コンセプトづくりを通して自身と向き合う良い時間となったのではないでしょうか。

▷STAND IBARAKIとは

茨城をフィールドにあなたの想いをカタチにする学びと実践のプログラム。

地域のキーパーソンからの学びや、つながりを得ながら「自ら設定したプロジェクト」のプロトタイプを実践します。メンターとして迎えた県内外の地域プレイヤーからのサポート・フィードバックを受けながら挑戦できるのも特徴。あなたのはじめの一歩を応援します。

◎STAND IBARAKI (facebook) https://www.facebook.com/standibaraki

◎茨城移住計画(facebook) https://www.facebook.com/ibarakiiju

◎STAND IBARAKI https://standibaraki.jp

お問い合わせ ibaraki.iju@gmail.com

【主催】茨城県
【運営】茨城移住計画