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活動レポート

ローカルプロジェクトにダイブする!vol.2ー地域×コミュニティ×移住ー イベントレポート

「人が集まることで街に賑わいをつくること」をゴールに、カフェを通じて「地域にコミュニティをつくる会社」株式会社 WAT COOの樋口康太郎さんと、STAND昨年度の PJオーナーで、アフリカからの留学生が多い街・つくば市で「アフリカ人留学生と楽しく茨城生活を充実させる/3年間で茨城県つくば市に住む人を10名増やす」をテーマに活動している多賀世納さんをゲストにお迎えし、「地域のコミュニティづくり」や「昨年度のSTANDでの活動」についてお話を伺います。

開催概要

▼開催日時/会場
2022年7月20日(水)19:30~21:30/オンライン配信

▼ゲスト
◎樋口 康太郎さん(メンター)
神奈川県出身。建築・都市開発の会社を経て飲食業界へ。株式会社WATではカフェやコミュニティづくりを中心とした店舗の運営、企画・プロデュースを経て、会社組織全体の運営やマネジメントに携わる。株式会社 WAT COO https://wat-inc.jp

◎多賀 世納さん(STAND2021 PJオーナー)
▼多賀さんのプロジェクト
《アフリカ人留学生と楽しく茨城生活を充実させる/3年間で茨城県つくば市に住む人を10名増やす》
「友達<X<家族」の関係を作ります。「つくば市に住んでいて、つまらない」という人を減らすための遊ぶX、一緒にご飯食べるX、小さなコミュニティXを作るプロジェクトです。

ゲストトーク

樋口さん(メンター)×多賀さん(STAND2021 PJオーナー)

◎樋口康太郎さん:地域によい影響を与えるコミュニティとは

「コミュニティづくり」や「まちづくり」に学生時代から一貫して取り組んでいた樋口さん。コンサルティングの仕事についたあと、東日本大震災をきっかけに改めて「場づくり」に着目し、飲食の業界に転身。現在は、株式会社WAT(以下WAT)でコミュニティビルディング事業に関わっています。

WATのミッションは、「健全な食と会話で、明るく思いやりのある街をつくる」こと。自分たちのつくる場所の要素を、空間(space)、人(people)、ものこと(Service)と捉えて事業を展開しているのだそう。

樋口さん「空間とは、家具やインテリア。人は、お客さんだけでなく、スタッフ、野菜を作ってくれる農家さんや関連会社さんも含まれます。サービスとは、提供するもののストーリーです」

「コミュニティビルディング事業」として、文字通り人との交流を生むことを目標に、飲食店を出店している樋口さんたちの取り組み。ただし、場所をつくるだけでコミュニティをつくることは難しいと樋口さんは話します。

樋口さん「日本の場合、カフェで隣の人と談笑したり、友達になるという経験をした人はあまりいないと思います。私たちは場づくりのためにカフェを運営していますが、人がカフェに集まっただけでは実はコミュニティは生まれない。集まれる場所だけあってもだめなんです」

そこでWATが行っているのは、人と場、仕組みが一体になった飲食店づくり。コミュニティビルダーと呼ばれるスタッフが空間におり、利用する人同士の交流をサポートしたり、会話のきっかけをつくるのだそう。

現在、こうしたWATのコミュニティ形成の取り組みは、地方も含め全国に20店舗を超える場所を生み出しています。

▼WATの事例(一部)

◎多賀世納さん:昨年度どんな活動をした?実際に参加してみて得られたこと

昨年のプロジェクトテーマ:アフリカ人留学生と楽しく茨城生活を充実させる/3年間で茨城県つくば市に住む人を10名増やす

多賀さんが学生時代をすごし、現在住んでいるつくば市の昨年度の転入超過は4600人。もともと大学や関連施設も多く、都心へのアクセスの良さからも人口転入の多いまちですが、コロナ禍の影響も相まって近年の人口増が著しいのだそう。また、140か国籍の人が住むまちであることもつくば市の特徴のひとつで、特にアフリカ国籍を有する人の割合はなんと他の自治体の8倍(人口比)にもなるのだとか。

多賀さん「転勤でつくばにやってきた知人が『友達がいなくてつらい』と困っていたんです。同じようにアフリカ人留学生達も、僕以外の『一緒にコーヒーを飲める関係の日本人はいない』と言っていた。私は、つくばが大好きなので、つくばで寂しい思いをする人がいる状況が嫌でたまらなかったんです」

多賀さんは、プロジェクトのきっかけをそう振り返りました。

「やったことは、つくばで一緒にご飯を食べただけ」と話す多賀さん。ハコ(場所や建物)を作ることはせずに、昨年はプロジェクトの中身や仕組みを作ることに注力したそう。

行ったプロジェクトは「多賀さんの家に集まって一緒に遊んでご飯を食べる、という友達以上家族未満の関係をつくった」ことだと言います。

多賀さんは、エントリー後、およそ週に1回のペースでイベントや食事会を開催。昨年のイベント実績は26回。イベント参加者は合計78名にのぼります。

一年たった現在、プログラム終了後も多賀さんの活動は継続中。最近では、事業化も視野に「擬似シェアハウス体験」等のイベントも行うなどステップを少しずつ進めているとのことでした。

「夢は、森の中に家を建てて、存分に音楽をかけてワイワイ食事をすること。まずは、コンテンツを充実させて行こうと思います」

最後に、プロジェクトの今後の目標をそう語りました。

▼参加者交流会

最後には、参加者やゲスト、事務局との交流タイムを設けました。ゲストに対する追加の質問や、STAND応募予定者による自分のプロジェクトの相談など、活発な会話や議論が各ルームで行われていたようでした。

▼最後に

全国で多数のコミュニティづくりの実績をもつWATの樋口さんのお話と、昨年自ら関係作りのためにイベントを開き続けた多賀さんのお話、どちらもこれから茨城で自分の想いを形にしたいという参加者の興味のポイントに響くお話でしたね。企業の実例や、小さなイベントを重ねる実践者の行動はどちらも最初のステップの小さな後押しとなったのではないでしょうか。


▷STAND IBARAKIとは

茨城をフィールドにあなたの想いをカタチにする学びと実践のプログラム。

地域のキーパーソンからの学びや、つながりを得ながら「自ら設定したプロジェクト」のプロトタイプを実践します。メンターとして迎えた県内外の地域プレイヤーからのサポート・フィードバックを受けながら挑戦できるのも特徴。あなたのはじめの一歩を応援します。

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【主催】茨城県
【運営】茨城移住計画